ジャカルタのお風呂屋さんでワッショイしてから早11カ月。
エロゲでウェイソイヤワッショイしまくって、「推しヒロイン」を目まぐるしく変えているキモオタクでも、現実に生を受けてしまった以上、現実の人間として必要最低限の「人肌が恋しい」といアレに直面する。
この「人肌が恋しい」というやつ、僕のように気持ち悪い顔をぶら下げながら、平たい画面に映し出された二次元美少女を口説いたり、愛を語ったり、ニヤニヤデレデレしてる人間にとっては、世界で一番邪魔な感情なのだ。一刻も早く消し飛ばさなければ、明日の命はないといっても過言ではないほど、豆腐メンタル(絹)の僕にとってはストレスがたまるものとなる。
マッサージ屋さんを知るオタク
タイミングがいいのか悪いのか、友達から「コンカフェオタクかマッサージ屋さんのオタクになってほしい」と言われていて、生憎コンカフェオタクは経験済みなので、マッサージ屋さんのオタクになってやろうと一念発起。ジャカルタのお風呂屋さんの時を遥かに超える2日間にわたり、寝る時間とエロゲする時間を削りまくって調べ尽くした。
気持ちよくエロゲするために、エロゲする時間を削るあたり、本末転倒もいいところだなと今になって思う。
調べるうえで考えたこと
- リアルの女の子が苦手
- そもそも日本語通じることが怖い
- ていうか日本語喋らないでほしい
- リアルの女の子と喋れない
- 絶対どもる
- 自分の顔が気持ち悪い
起床後即エロゲ、通勤中、昼休み、帰宅中、帰宅後もエロゲ、寝る時間も削ってエロゲという、徹底的に現実を拒絶し続けたクソみたいな生活を1か月ほど続けた僕は、お風呂屋さんやマッサージ屋さんは愚か、日本人として生きていくことをさえ放棄したエイリアンと化していた。
ゲームは人をダメにする……なんて、僕の親の世代とかはよく言っていたかもしれないが、僕のようにゲームの世界にドップリ浸かり、依存しまくるような人間がいるあたり、その主張は間違いではないのかもしれない。
予約
この手のマッサージ屋さんは「派遣」「店舗」の2種類に分かれるらしい。「ビジネスホテルの"館内のご案内"の最後の方にあるようなもの」と、大体どこにでもある「ても○ん」みたいなやつくらいの差だと思っていたが、前者はかなりヤバいらしい。
「……どうせならヤバい方が面白そうじゃね?」
上記"考えたこと"を一切無視、一生分の勇気を振り絞って前者に決めた。派遣なので、電話もしくはLINEで利用する旨を連絡しなければいけない。そんなもの、LINE一択に決まっているが、そのLINEでさえビビり散らかして送ることを2時間くらい躊躇った。これは完全に恋する乙女……いや、マッサージ屋さんに恋するオタクになっていた。
女の子の選択
指名なしで行くと、指名ありに比べて時間あたりの料金も安く、指名料もかからないためお得ではある。それでも、顔面偏差値1幼稚園中退IQおサルさん以下の僕は「現実の顔の好みくらいあるわい!」などと市民権を得ている一般人様の真似をするかのように、調子こいたことを抜かし、現実における女性の顔の好みに結構近いご尊顔をお持ちの女性を見つけ、その方を指名させていただきました。
実際に行った
家出る前に3回くらいお風呂に入り、体毛をすべて剃り落としたうえで、身体そのものが無くなるくらい全力でゴッシゴシ体を洗った。ある程度人間に近づけたところで、それっぽい駅にビクビクしながら向かう。
とりあえずそれっぽいサイトを調べまくって、それっぽいホテル("ラブ"かどうかは知らん)を見つけた。お部屋のグレード(?)は3種類あったが、無難な真ん中のグレードを選び、マッサージ屋さんの予約時間+30分で借りて部屋に入り、マッサージ屋さんのLINEに部屋番号を送る。その後、嬢が来るまではベッドの横を無限に往復したり、反復横跳びしたり、落ち着かないとしても後には引けないのでマッサージ屋さんが来るまで待つ。とにかく待つ。覚悟を決めて待つ。
手順1:部屋に入れる
部屋に入ってから約20分後、お部屋中に呼び鈴が鳴り響き、心臓発作でぶっ倒れるかと思ったけど、なんとか耐えてドアを開けると、そこには一人のかわいらしい女性がいた。
「ウォッ!?可愛いィッ!?」
などと奇声を上げそうになったが、そこはは我慢して女の子が部屋に入ってくる様子をただただ、立ちながら眺める。就活の社長面接でさえ感じなかった一生分の緊張をここで使ってしまったかもしれない。
手順2:金を払う1
ベッドに腰を掛け、
「まず基本料金を頂いてもいいですか~」
と言われるので、基本料金(フルプライスエロゲ1本分)をお支払いする。
その後、みんな大好きオプション等の説明を受ける。……というか
「なにがしたい?」
と開幕早々とんでもない質問が投げかけられるが、正直どういえばいいかわからないので、とりあえずどこまでできるか質問してみた結果、
「健全なお店だと思った?」
「大体なんでもできるよ」
とのこと。
オプションを決めたら、言われた額をお支払いする。
手順3:シャワーを浴びる(1人で)
ジャカルタのお風呂屋さんは、「そういうお店」なのでお風呂は2人で入ったが、ここはあくまでもマッサージ屋さんであって、そういう性的なサービスは一切行っておりません。シャワーは当然一人となります。
シャワー浴びる前に、嬢が着てきた服でいいか、制服に着替えるか問われるので、どちらか好きな方を選びます。今晩、僕はここで失われた青春を取り戻すんだ!!!!ということで、制服に着替えていただきました。
手順4:マッサージ(健全)してもらう
これもジャカルタのお風呂屋さんでもあったが、何度もしつこいと思うけど、ここはマッサージのお店なので、健全なマッサージのみの提供となります。
手順5:マッサージする
ただし、嬢をマッサージするというオプションがあり、相応のお金をお支払いすれば、合法的にマッサージすることができる。
ありえん緊張したし、日本人の異性に触れること自体初めてなので、本当にどうしたらいいかわからなかった。本当に緊張したし、緊張した、つまり緊張した。エロゲ主人公の童貞感をそのまま実体化したような感じだったと思う。僕は本当にエロゲ主人公になれたのかもしれない……そう考えながら、母性の象徴というべき優しい膨らみをずっと触っていた。そして……!!!
手順6:シャワーを浴びる
一通り施術が終わったら、マッサージで使用したローションを洗い流します。そのまま帰るわけにもいかないしね。
手順7:お金を払う2
施術中にオプションを追加した場合、シャワーの後にお支払いすることになります。施術が終わったら、嬢はスマホをいじり始めるので、諸行無常を痛感しながら、お金をお支払いします。
手順8:部屋を出る
お部屋の利用時間はまだ残ってるけど、正直マッサージ屋さんが終わってからも部屋に残る理由はクソも無く、「帰るか」という流れになるので、嬢と一緒に部屋を出て、建物の出口で別れて終了。
オタクとマッサージ
人生で初めてマッサージ屋さんを使ってみたけど、いわゆる"夜の街"みたいなところがあるし、そういうことに免疫のない人は安易に使うべきではないと感じた。でも、運よく、自由恋愛に発展した場合、それ相応の経験ができる可能性もあるので、予想できる範囲の対策をすべて行ったうえで、マッサージ屋さんと対戦すべき。インターネットを見る限り、本当に運次第というところはあるみたい。
キモオタ童貞エロゲーマーの僕が初めてマッサージ屋さんを利用したうえで気を付けておくべきだと思ったのは以下の6点
- 500回くらい身体洗え
- いいにおいするって言ってもらえる
- 清潔感はすごく大事
- 体毛剃れば綺麗な肌してるとほめてくれる
- お金は多めに
- やれることは全部やろう
- 要なものは事前に買っておく
- 部屋のグレードを選べるなら最低のはやめろ
- 貧乏だと思われたら恥ずかしいぞ
何事も経験であり、エロゲをするうえでも、今回の経験はきっと生きていくと思う。借金して自己破産することないよう、節度を保って適切に遊べば、それなりに人生が豊かになる気がする。そんな偉そうなこと言ってる僕は、オプションで使用したほぼ半分を「どうせ使わんだろ」と思って気軽にカードで生成した虚構のお金を使ってしまったので、来月の給料日までは泥沼にはまっていることとなる。二度としない。