彼氏彼女とウェイソイヤワッショイしている人生イージーモードな日本国民がインドネシアに行くと言えば"バリ島"。
同じ日本国民でも、IT炭鉱で奴隷のようにExcelポチポチしてるだけの僕が、そんなキラキラ輝いた土地に足を踏み入れようものならインドネシアの政府が黙っていないだろう。
そんなキモオタクの僕でも気軽に行ける、観光地が無い、世界最悪の渋滞が名物の街、ジャカルタに行くことにしました。
が、本当に観光するような場所ないし、現地の人には悪いけど正直パッとしない。
そうとなれば行くべき場所は一つ。
「「「お風呂屋さん」」」
出発前、勤務中にも関わらずトイレに立てこもり、ジャカルタのお風呂屋さんについて調べまくった。
どうやら、ただ風呂に入るだけ(?)の銭湯は3000円程度、「1001」という超高級温泉旅館は16000円程度らしい。どちらにしても安いし、3000円の方なんてもはや人権侵害。
結果、一番情報が多くて、病気にならなそうで、かなり良さげな「1001」に行くことを神に誓い、トイレから出た。
期待で胸と色々なものを膨らませることおよそ8時間。
日本からおよそ5700km、超絶不純な動機でインドネシアの首都ジャカルタに到着しました。
やる気のない適当なイミグレを「サイトシーイング」とだけ言って通過し、ボケーっと立ってるだけの税関を抜けた先に広がる綺麗なターミナル
……と、繁華街も顔負けの怒涛の客引き。
これがインドネシア最大の空港、スカルノハッタ国際空港。
彼らは「シャッチョさーん」「タクシ!タクシ!」「タクシ!ヤスイヨ!」などと日本語かつ怪しい居酒屋の客引きのようなことを一生唱えている。
詐欺ATMがないか調べるため、彼らの視界に入る場所で立ち止まろうものなら、集中的に声をかけられてしまうのではないかという勢い。
当然、彼らに「ヘイ!アイムシャチョー!」なんて頭の悪いことを言いながらついていこうものなら、とんでもない額を請求されるだろう。
そんなインドネシアで一番安全なタクシーは「ブルーバードタクシー」で、ちゃんとメーターを回して(当たり前)、ぼったくらない(当たり前)、一番信用できるタクシーらしい。(日本では普通だが)
僕はこのブルーバードとともに人生を歩むことを決意し、空港を後にした。
30分くらいタクシーに揺られ、着いた場所は、
あべのハルカスより高いところにある僕の家とほぼ同じ大きさのベッドが置いてあるめちゃくちゃ広い部屋。
ここは本日僕が宿泊するホテル、The Westin Jakartaの62階。
僕は今夜だけ貴族になるんだ。そう心に決めてブルーバードのアプリでタクシーを呼び、いざお風呂屋さんへ。
タクシーで行き先を告げると、運転手が「スパ?」とやたらニヤニヤしながら聞いてくるので、恥ずかしがらずに堂々とYES!と答えれば、お風呂屋さんの入り口で降ろしてくれる。
今回のメイン、お風呂は細かく書くとさすがに汚すぎるのと、僕は健康健全純真潔白童貞なので手順だけを簡潔に……
1.建物に入る
タクシーを降りたら、軍隊のような警備に「スパ!」と言い、荷物検査を受ける。
→僕はこの時、マスク、メガネ拭き、モバイルバッテリーに「これ何?」と聞かれたが、ジェスチャーで適当に答えれば通してくれる。
2.金魚のフンになる
無事にヤバそうな警備を潜り抜けたら、建物の中に入る。入ったらまーーーたイカツイ無駄に体格が良い中国系の男性がいるので、金魚のフンの如く一生ついていく。
「下手なこと言ったらワンパンされそうだし黙っとこ」と思った。
3.荷物と金を渡す
上記イカツイ男と一緒にエレベーターに乗るという自殺行為のようなイベントを終え、生きてエレベーターを降りることができると、案内が女性に変わる。ロッカーに荷物を入れ、デポジットとして20万ルピアをカウンターの女性に渡す。
4.とりあえず何か飲む
とりあえず何か喋ってるんだろうけど、インドネシア語が一切わからない僕はとりあえず女性についていく。すると、すごい広くて湿度がちょっと高めの部屋に通され、ソファーに座ってジュースを頼む。(アルコールもあった)
ジュースが来るまで、女性がスマホの電卓を見せてきながら、簡単な英単語で店の説明をしてくれる。言ってることがわからないので、とりあえず雰囲気でどうにかした。
5.選ぶ
店の説明が終わると、ローカル(インドネシア)、インポート(インドネシア以外)どっちがいいかと聞かれる。
どっちか選ぶと、女性が女の子5、6人連れてきて、僕の前に並ばせる。この中から1人を選ぶ、簡単な作業。1人選ぶと「3P?」などと聞かれるが、そんな乱れたことはしないので、適当に断っておく。
断ってから「やっぱり3Pでもよかったんじゃね?健全な男性であれば誰もが憧れ、夢を抱く伝説の3Pだぞ?」なんて思ったが、とりあえず黙っといた。
6.話す
選んだ女の子とお話をします。しかし、日本語さえまともに喋らない僕がコミュニケーションを取れるわけがない。
…と思いきや、いきなり彼女は日本語で下ネタを言い始めた。他には、「オニーサンカッコイイネ」などという今までも、この先も言われることがなくて意味を忘れた言葉まで。下ネタとリップサービスで使える日本語はわかるらしい。
もちろんそれだけでは会話は成立しないので、英単語に英単語で返すというカスみたいなことをした。
7.お部屋に入る
8.シャワーを浴びる(2人で)
9.マッサージ(健全)をしてもらう
10.マッサージ(不健全)される
11.入
12.出
13.賢者。
14.シャワーに入る
15.チップ
まあ、当然、女の子からチップを要求されます。
僕は財布の中から何枚か5万ルピア札を取り出して渡した。しかしもっとよこせという空気になるので、なんだかんだチップとして40万ルピアお渡し致しました。
16.会計
部屋を出て、どこかわからない階段を降りると、女の子とはここでお別れ。ドアの向こうにはカウンターがあるので、そこで料金のお支払いをする。金を払ったら荷物を受け取り、風呂屋から出る。
以上。
非常にすっきりした僕、後悔する要素がなく、ここはまさしく「男のユートピア」という感じだった。
もし次行く機会があるならば、インドネシア語をある程度喋れるようになっておきたいなというお気持ち。
翌々日、賢者モードを引きずっていたら飛行機酔いをした。