縁結び……一見オタクには縁のなさそうな言葉。
しかし、我々のようなキモオタクも一応人間。ホモ・サピエンス。
いくらインターネット上で「エロゲヒロイン大好き!お前しか信じられない!」と言い張っていても、エロゲを閉じた瞬間、猛烈な虚しさに心が支配され、暗転した画面に自分の顔が反射し「うわなんだこのキモオタクは!!!」と叫ぶ日々はもうごめんだ。
だからといって、心は童貞、万年彼女無しのキモオタクが今更「現実で彼女がほしい!」と言ったところで、誰からも相手にされるわけもなく。困り果てた僕は神を頼ることにした。なんて都合のいいオタクなんだろう。
……で、向かった場所は、
神前結婚式創始の神社、“東京のお伊勢さま”【東京大神宮】
縁結びで有名らしく、おみくじで大吉を引けば3か月以内に恋が成就するだなんだと、その手の書き込みが山のように転がっている。
そもそも現状、現実の女性に対して恋をしていない僕は論外なのでは?という懸念は残るが、とりあえず行かないよりは行った方が良い。ということで行ってきた、大体1か月くらい前に。
この日は日曜日で、昼間は女性やカップルなどの顔が優れており既に人権を得ている"勝ち組"な方々の時間だと判断したので、陰キャキモオタクの僕は夜の20時過ぎに突撃した。
場所は、飯田橋駅から徒歩5分くらい。超絶大都会の中に堂々と鎮座なさるその神社、やはり「「東京のお伊勢さま」」は格が違う。
夜ということもあり、人も少なく、出会い系神社を感じさせない普通の神社っていう感じだった。
鳥居で礼をして、水で手を洗って、賽銭箱に5円玉を静かに入れて、手を合わせる。
「エロゲヒロインと付き合えますように!!」
オタクはどこまで行ってもオタク、生まれ変わってもオタク。何をやってもダメなオタクの典型例だ。
夜に行ってもくじは引ける
横には物販コーナーがあり、昼間はお守りとかその類のものを売っているのだろうが、この日は夜遅いので物販はやっていなかった。その代わり、無人販売の恋みくじがあった。箱に金を入れて、自分で一枚引くという参拝者を信用することで成り立つ素晴らしいシステム。
実際に引いた結果は……【小吉】
正直、僕は大吉以外引かないと思ってた。僕は神様にまで見捨てられてしまったというのだろうか。
くじに書いてあったことを完結にまとめると……
「今までの迷いも晴れて、ともに愛し合う心の灯がともるようになる。多分美しい愛情の明かりが灯る夜々が来るから黙って待て、他に気を移すと凶運を招く」
- 星座:うお座がベスト、妥協しておとめ座。てんびん座はダメ。
- 血液型:B型がよくて、O型はやめろ
- 年齢差:同い年がベスト。あまり離れるとダメ
- 十二支:申年か亥年が良いがベスト、戌はダメ
- 方位:東か南西
- 待ち合わせ:海に面したレストラン
- 縁談:話が合っても乗るな、お前は二年後だ
- 結婚:見た目は理想と違うが誠実なのが来る
- 学問:数学と英語の復習をしろ
くじに書かれていた条件
星座
○うお座:2/19~3/20
○おとめ座:8/23~9/22
×てんびん座:9/23~10/23
十二支・年齢
僕は1997年生まれ(丑年・今年23歳)
直近の猿:1992年 ⇒今年28歳(+5)
直近の亥:1995年 ⇒今年25歳(+2)
方位
僕の最寄り駅付近から東と南西側はこんな感じ
上記条件に当てはまる方、よろしくお願いいたします。
……ていうか、"他に気を移すと凶運を招く"ってエロゲヒロインなのか、現実の人間なのか、どっちなんだよ。
まあ、「エロゲヒロインと付き合えますように」なんて言いながらジャカルタのお風呂に行くようなオタクに一生彼女できるわけねえよな。わかる。