10月某日、意味不明なほど遅い夏休みで帰省した際に行った地元の“女性と話す屋さん”の色恋営業に屈してしまったこあちぇる。なんとつい先日カードゲームで破産しかけたというにもかかわらず、約半月後にまた地元に帰ると言いだして、飛行機を予約してしまった!
こあちぇるはいったいどうなってしまうのか!
オタクのアフターと店外
市民権を獲得している人間どもはクリスマスだなんだと樹木を電球で縛り上げるやつをやっている。
3回目のご来店
この日は仕事があったから、出社時の“社会人コス”をした状態で飛行機に乗って地元へ帰ることとなった。コスプレして飛行機に乗るのは2017年の浴衣以来4年ぶり。周りから見たら出張のように見えるかもしれないが、このキモオタクは股間を膨らませながら「致し」がない女性と話す屋さんへ向かっているだけなのだ。滑稽極まりない。
そんなオタクが3回目の来店予定の連絡をさせていただいた際に、以下のような営業を受けていた。
『ずっと一緒にいたくなっちゃうので最後までいてもらって良いですか?』
なるほど、世の中は非常によくできている。
予約したビジネスホテルに到着した僕は、あまりお金が無いということが言えなかったので、前回の記事を投稿してからお店へ向かった。
人生初の指名被り
お店に入って一時間くらい経過した頃だろうか、同じ女性を指名する人間が来た。そう、地獄の指名被りだ。
お店によっては高い酒なり入れれば女性が席にいる時間が長くなったりするシステムがあるらしく、Twitterで「伝票で○せ」というアドバイスを受けたが、この店にそのようなシステムはなく、ただただ地獄なのである。
指名の女性が離れている間は「ヘルプ」というその時指名が入っていない女性が席に着くのだが、当然お喋り以外何もない。正規のサービスさえもない、本当に何もない、金は普通に払っているにも関わらず、何もないシンプルな地獄なのである。金をドブに捨てているようなものだ。
すごく帰りたくなった。お店にいるにも関わらずお店を出たときのような「虚しさ」に襲われる。それでもお店を出ていないわけだから、同じだけの料金を払ってこのゴミみたいな時間を過ごしているのだ。本当にどうかしてると思う。これ、指名被りがもっといたら更に地獄なんだろうな。それなら本当に二度と行きたくないかもしれない。
サービスを受けるために金払ってるんだから、そのサービスが受けられないなら金を払う意味が無いし。
オタクとアフター
アフターとは、直接お賃金が発生しない「サービス残業」のようなもので、飲みやお食事、嬢によっては「致し」まで、ありとあらゆることが行われているらしい。このサービス残業を行うことによって、客は同伴料を払うことなく嬢とお食事などに行けて、嬢は賃金は発生しないけど次の来店につなげることができる(諸説あり)らしい。
実際に最初一緒に行った顔が優れているイケメンの友達は御致しされたみたいです。知らんけど。
ここで忘れてはいけないのは、僕がコミュ障キモオタクであるということ。自分の置かれている立場を理解して、営業にはこちらも営業で返すのが礼儀。完全に仕事モードでございます。
「○○っていうラーメン屋があるんですけど、そこがすごく美味しいんですよ!この後行きましょう!」
「あっ、はいっ、わかりましたッ↑」
指名被りとか色々あるけど、仏のような寛大な心をもってして閉店時間までお店に居座った。
閉店
さすがに11月、東京よりも緯度が低いこの地域は非常に寒く、冷たい風が殺意むき出しで街行く人に襲い掛かっていた。それに加えて指名被りで心が冷え切っていた僕は小指でつつかれるだけで息絶えそうな状態だった。
それに追い打ちをかけるように、ラーメン屋さんはすでにラストオーダーが終了していた。
終わりだ……
店外交遊
僕がもともとオタクだったジャンル、「コンカフェ」では大体以下の行為が禁止されている。
- キャストの出入り待ち
- 店外でのキャストとの会話、つきまとい行為
- キャストのプライベートを聞き出す行為
- キャストと個人的に連絡を取り合うこと
- キャストとの店外交遊
これらの行為はばれてしまえば出入禁止なって顔写真とともに控室みたいなところに張り出されてしまうが、この手の“女性と話す屋さん”はそれらが一切禁止されていない。さすがなんでもありな「夜」という感じ。
店外交遊は嬢側からしたら、賃金は一切発生せず、しかも同伴ではないため何らかのインセンティブがつくわけでも、アフターと同じようなことを仕事後ではなく休みの日に行うことでプライベートが削れるという地獄のようなもの。しかし客側からしたら店外まで行ければワンチャン(致しではなく、色恋的に)あるように思えるし、なんならアフター以上に下心をもってしまうものなのかもしれない。本当にその辺はわからないけど。
ということで、ラーメン屋さんに行けなかったオタクは翌日、普通にお食事に行くことになった。
女性とお食事と言えば、4年くらい前に非常に顔が整っている人間とお食事に行く機会があったが、オタクはそこで磯丸水産という居酒屋を選んで、言われるがまま勢いで飲みまくった挙句死んだという苦い思い出がある。
そんなことを思い出しながら、それっぽい高い店を提案したが、即却下され、普通に寿司をぶん回すタイプの店に行った。
1皿100円~ではないけど、それなりに安くそれなりに美味しいお店でうまいを連呼しながら食べ狂った…つもりだが全然食べてなかった。食事系はやっぱオタクと行って騒ぎながら食った方が良いのかもしれん。
コミュ障キモオタクだからえっちゲーム以外の話題がなく、世の中のことを全く知らないから話すネタがほぼなかったが、普段の僕であれば絶対関わることが無いような人間と一緒に食事をするという貴重な経験になったと思う。
なんとまだ続きます。
次回「本営」