鬼のような散財癖のおかげで金がなくなり、塩水飲んでなんとか生きながらえてるキモオタクの僕。
普段はエロゲヒロインにブヒブヒ言いまくって"現実に興味がない"感じを出しているが、一応人間なので現実の人を見て「アッ」と思うことがあるわけで……三年くらい前のその「アッ」を引きずりまくった挙句、未だにメンヘラを拗らせることだってある。だって童貞だもの。
そ!こ!で!
経験上、メンヘラを拗らせたら、とりあえず外に出て体を動かすとある程度はマシになる。ということで、聖地巡礼とか関係なく普通に登山しました。オタクのくせに彼女いる人生勝ち組人権獲得済みケモナー上級国民と一緒に。
登るお山は高尾山……と、その奥にある山。"奥高尾縦走路"なんて呼ばれているらしい場所を、陣馬山から高尾山へ向かって歩く。
8時前に陣馬山登山口に一番近い藤野駅を出発し、舗装されてるけどクソほど坂が急な道を歩いていくと、登山口っぽいところに到着。「陣馬山登山口」っていうバス停があったから、きっとバスでもいけるんだろう。
メンヘラを拗らせまくった挙句、朝食を抜いて登山するというクソっぷり。登り始めてすぐに体力が尽きた。
階段に対して無限に文句を言いながらも、なんとか陣馬山山頂について、人の金でそばを食った。
僕は観光客だから、それらしい看板でそれらしい写真も撮った。馬のモニュメントもあったが、予想以上に小さくてショボい上に、人が多かったから陰キャの僕は静かに立ち去った。
陣馬山頂上をでて、高尾山へ向かって歩く。
当然舗装されていないし、場所によってドロッドロでヌッチャヌチャ。そうでなくても、ありえん急な坂にコンクリートか石が埋め込まれていて
顔も心も弱いキモオタクは奇声を上げながら死ぬほどビビり散らかしていた。
高尾山まであと少し、小仏城山まで来たところで、無限に美味しいなめこ汁を飲み
高尾山に到着。高尾山頂上直前の階段で足が爆発して階段アンチになった。
同行者が高尾山の山頂でiPadを開いて仕事してるのを余所に夕日を撮影。
完全に日が暮れたあと、6号路で帰ることになり……
台風で崩れ落ちた感丸出しの滑ったら一瞬で終わるようなところを歩いたり
世界一登山客がいる山とは思えないようなハードな場所を進み
人里へ降りた。
そしてこの調子乗った態度である。朝とは違い、完全にメンヘラを卒業できた感を醸し出している。
が、実際にはそんなことはなかった。
キモオタクがメンヘラを克服するにはかなりの時間がかかるみたいだ。